活動せいり

毎日のあれこれを、振り返ります。

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【読了】馬を飛ばそう

今回読んだ本

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いかにも、意識高い系の本に見えるじゃんか~(笑)
何年積読の状態だったかも忘れたほどだが、ようやく読んだ。

はじめに

 本書は副題のとおりアイデアづくりを追求するものだ。

 手順やフローの類ではなく、アイデアづくりに対する認識・バイアスの問題や、取り巻く社会から受ける影響、といった環境の視点よりアプローチされている。

 「アイデアのつくり方」と謳われると、前者・個人の感覚を持つが、研究者に対し、研究所長や経営者といった環境・組織風土設計に関わるポジションまでカバーするような範囲を取り扱っている。

概要

 "アイデアづくり"を、"創造"とし、 創造→天才・神話・・・ と
第六感なり魔法、四次元ポケットのような、"沸いて出るもの"との誤解誤認の存在をはじめに指摘している。

 この誤解をもとに、さらに副次的に発生する誤解と非建設的な事項について多くのページが割かれているように思う。

 極論は(創造とは)、問題解決のプロセスで以て、そのプロセスは万人において差異は無いとしており、

 創造=問題解決・努力の賜物・万人に平等の能力

と結論づけられている。

 従って、方法論を期待される場合は、問題解決に関する実用書を求めたほうがよいと思う。 単に、"頑張れ、努力せよ"としか書いていないように見えてしまうかもしれない。

誤解例

・閃き
  何かを見て、”これだ!!”みたいなの。
  神が与えしものではなく、そもそも問題を自ら考え抜こうとしていた
  からこそ、「これが解法となる!」とか、「解決手段となり得る! 」
  と繋がるものである。努力次第で、些細なことが閃きにもなる。
  宝くじのように、神が与えしものではないし、閃く人が一握りの
  天才や神がかったニュータイプではない。

・天才
  創造=天才・神話と誤解すると、孔明ジョブズの専売特許のように
  思えてくる。。すると、自分の歩みを止めてしまったり、さらには妬み
  のようなものも出てきて・・・ 精神論にまで至る。

馬を飛ばそう って何

 概要=副題から、主題である「馬を飛ばそう」に繋がらず、意味不明となる。日本で売れるためのネーミングかと思いきや・・・

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原著がそもそもでした。
ただ、表紙絵の飛行機がヒントとなります。私なんぞ、馬を飛ばすと来たら、FLYではなくて早馬・伝令といったイメージに勘違いして、情報競争なんかに話が進んでいくのかなと思っていたほど。

 ライト兄弟の飛行機発明(創造)のなかで、姿勢制御の獲得について例が挙げられています。不安定さを「馬」(暴れ馬イメージ)に例えられ、安定した飛行・姿勢制御の獲得・実現を"馬を飛ばす"と表現されたものです。

 安定した姿勢制御を、鳥(の滑空)から学ぼうとしたエピソードから、鳥=安定に対し、馬=不安定 を安定して飛ばすには・・・ということで、向き合う問題が"馬を飛ばす"ようなもの、と捉えられたようです。